令和6年予備試験:民法(予想F)

 民法(3枚半)

 

第1 設問1(1)

1CのDに対する請求が認められるためには、①Cの乙土地所有、②Dの乙土地の占有が認められる必要があり、Dは乙土地を占有している(②充足)。

2Aは失踪の宣告によって、令和3年4月1日に死亡したものとみなされる。これによって、Aの子のCは乙土地を相続する。この点、「相続させる」の意味が問題となるところ、被相続人の合理的な意思からは、遺産分割方法の指定と解する。

3 よって、Cは、乙土地を単独で所有する。

4 これに対し、Dからは、相続による権利の承継は、「遺産の分割によるものかどうかにかかわらず」、相続分を超える部分については、登記、登録その他の対抗要件を備えなければ、第三者に対抗することができないと反論する。CはBの相続分について、対抗要件たる登記を備えていないことから、「第三者」であるDに対抗できないと思える。

5 しかし、Bは遺産分割協議書等の必要な書類を偽造していることから、欠格事由(891条1項5号)が認められ、相続分を有しないものであることから、Cは単独で乙土地を相続することになるため、Dの反論は認められない。

6 以上より、CのDに対する請求は認められる。

 

第2 設問1(2)

1AのFに対する請求が認められるためには、第11の要件と同じであり、Fは乙土地を占有している。

2 失踪宣告の取消しの効力は善意の取引を妨げないところ、善意とは双方善意であることを要すると解する。

 本件では、Bが悪意であることから、取引の効力は妨げられない。もっとも、BE売買、EF売買を一体のものとしてみることで、双方悪意とみることはできないか。この点、Eを藁人形として介在していると評価することができるため、双方悪意といえる。

よって、Aは自己の所有権をFに対抗することができるため、乙土地の明け渡し請求が認められる。

 

第3 設問2(1)

ほぼ記憶なし。

Lは、Gのご振り込みによって、500万円の利益を受けていることから、「他人の財産によって利益」を受けた者である。

また、「法律上の原因」が無いといえる。

これによって、Gに500万円の「損失」が生じているから、因果関係も認められる。

以上より、LはGに500万円の返還義務を負う。

 

第4 設問2(2)

Lは「悪意」であり、500万円という利益を得ていることから「受益者」である。

  • の反論について、・・記憶なし

 

 

【所感】

圧倒的にできなかったし、設問2(2)はほぼ白紙答案に近い出来。Fが濃厚ではあるが、底Fだけは何とか回避して、耐えのFであってほしい。

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